2022/05/12 16:01
そろそろ“運動会“というご家庭も多いのでは?
運動会と言えば以前は「秋の大運動会!」というほど、秋開催が多かったですが、近年は春開催の学校も多いようです。
春開催が広がっている運動会、秋との割合はどのくらい?
2017年大同大学の学生さんが発表している論文によると、全国の国公立小学校で実施されている運動会は春開催が54%、秋開催は46%という結果が出ています。。
秋開催が支流だった理由としては、
・農作地の閑散期に運動会を開催していた
・秋は天候がよく晴れる日が多い
・1964年に行われた東京オリンピックが秋開催だった
などが関係しているようで、反対に幼稚園や保育園の運動会はいまでも秋開催が多いようです。
しかし近年では、秋は受験シーズンにかかってくるので児童への負担が大きくなることも挙げられ、春の5月~6月(梅雨前)に運動会を開催する学校も増えてきているようです。
春に運動会をするメリットとは?
春に運動会をおこなうメリットとしては以下の点が挙げられます。
・クラスの決断力が一気に高まる
・熱中症リスクが減る
・安定して晴れる日が多い
入学したて、クラス替えをしたばかりで友達の探り合いという時期ではありますが、スポーツを通してお互いが協力し合い、クラスメイトとの仲がぐっと近づけそうですね!
日本で運動会はいつから始まったのか?
そもそも運動会という行事はいつ頃から行われ始めたかご存じでしょうか。
一般的に言われている日本で運動会が始まったきっかけは1874年(明治)海軍兵学寮で行われた競闘遊戯会(きそいあそび)が起源だとされています。(諸説あり)
当時の日本海軍では座学がメインで行われており、その教育方針を問題視したイギリス海軍アーチボルト・ルシアス・ダグラス氏が、生徒たちの健康的な心身を育成するために競闘遊戯会を開催しました。
初めての試みで学業への悪影響や怪我への心配などの反対意見がありながらも、実施された競闘遊戯会は全18種目が開催されました。
最終種目は「中原豚鹿(もろこしのしかおひ)」。油のついた豚を追って走った!?!
18種目の中には今と同じような徒競走、高跳び・幅跳び、二人三脚、競歩なども催されたそうですが、中にはすこしユニークな種目もあったようですよ。
・挽馬脱轅(ばしゃのはなれうま):目隠し競争
目隠しをして50ヤード(4,500メートル)の距離を走る競技。
目隠しして4,500メートルも走るとは足の速さに自信がある人でもちょっと恐怖を感じますね。
・中原豚鹿(もろこしのしかおひ):豚追い競争
油を塗った豚を先に放し、それを追って走る競技。
当時の記録によると、豚の油が思った以上にツルツルと滑り、なかなか捕まらず最後は豚も生徒もへとへとになった様子を見て観客が大笑いをしたと記述がありました。
これが最後の種目だったという事で、なかなか見ごたえのある面白い競闘遊戯会だったのでしょうね。
約150年以上の時が経ち、競技内容も音楽も変化してきた運動会ですが、
子ども達も観客たちもワクワク、ハラハラする楽しい年間行事であることは変わりませんね。
今年もたくさんの歓声がありますように!
参考資料
・Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B6%E9%97%98%E9%81%8A%E6%88%AF
・ちょこまな
https://b-engineer.co.jp/chokomana/e-s-student/education/1120094
・全国の公立小学校の運動会開催時期と熱中症の危険度評価
https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikisho/54/2/54_75/_pdf